風土改革で未来を開く

 そこにホスピタリティ(おもてなし)はあるか―。これが業界の将来像を思い描く上でのキーワードとなると捉えている。運送業とおもてなし。ギャップすら感じさせる発想だが「5年先、10年先を見据える必要があります。今は常識ではないかもしれないが10年後は常識になる。それを考えて手を打たねば将来はありません」と経営者としての信念を語る。

 企画・提案型の運送会社として、県内では類例を見ない事業展開で伸びてきた。従属的に業務を請け負う運送業から脱却し、サービス業としての企業の風土改革に心血を注ぐ。従来の物流部門だけでなく、ツーバイフォー住宅のパネルの輸送とフレーミングまでを請け負い、取引先のコストダウンにつなげ信頼を勝ち得てきた。「お客様のパートナーとして話を聞いてもらうためにも、我々が変わらねば。あらゆるサービスの領域で、満足と感動を与えるためには、おもてなしが大切です」と力説する。

 県外工場からの受注を受け、現地の信頼できる運送業者にウナンが蓄積していた物流のノウハウを「伝授」する事業展開も新たな拠点を増やす。すでに千葉、宮城(仙台)といった拠点を展開しているが、こうした「企画・開発」部門の業務展開が徐々に拡大している。以前、ウナンは最大80台のトラックを所有していたが、現在は約50台に押さえ直接運送を請け負う事業は圧縮傾向。その一方「企画・開発」部門は着実に伸びている。そこには運送業でも「新たな事業展開が可能である」ことを理解してもらいたいという思いがある。「時間も手間も掛かるが、ウナンのネットワークを拡大していけるメリットがあります。それに業界の改革は1社が頑張っても駄目ですから」と言う。20歳という若さで、父の残した事業を継いだ際、多くの同業者からも支えられてきた。「そうした方々への感謝の念もありますし、何より健全な運送業の将来のためにも貢献していきたいのです」と締めくくった。