地域に感謝し安らぎ提供

 企業には目に見えない「信頼」という財産がある。創業半世紀を過ぎ、「健康ランド南大門」(現「ザ・グランドスパ南大門」)は昨年30周年を迎えた。その間、パチンコ事業、スパ事業、フードサービス事業、不動産事業と多面展開する中で「地域の皆様に育てられてきました。これからも『情笑夢元(じょうしょうむげん)』を胸に愛され続ける南大門を目指します」と語る。

 昨年、大手喫茶店チェーンのフランチャイズ店を栃木市箱森町に続いて宇都宮市みどり野町にオープンさせた。しばらく空いた土地だったため地域からも歓迎された。「『地元企業が入ってくれてよかった。それも南大門なら安心だ』という言葉を頂きました。本当にうれしかったですね」。オープン当初から喫茶店は盛況で、住民がくつろげる場として地域に浸透しつつある。「原点の焼肉店も、パチンコ店も、スパも全ては、お客様が心から安らげる場を提供するというベースがあります。今後もその思いはぶれることはありません」

 東武宇都宮駅前の焼肉店から始まった南大門も、今では300人の社員を抱える組織。企業に大切なのは「ヒト、モノ、カネ」に加え「情報と企業理念が大事」と言う。「特に企業理念は大きくなればなるほど重要性を増してきます」。さらに情報に関しては、問題意識を持ち、高いアンテナを張って「なぜこの店は繁盛しているのか」「なぜここは駄目だったのか」と、見聞を繰り返し、経営感覚を磨いてきたという。

 目まぐるしく変化する時代を迎え「成熟した社会になり、いまは4次産業(情報産業)隆盛の時代。既存産業は勝ち組、負け組がはっきりしてくる厳しい時代。生き残っていくには、一人一人がそれぞれのスペシャリストを意識していかねばなりません」と言う。それは、南大門にとっては「大衆娯楽」というサービス業の原点に立ち返ることにほかならない。今後も、新たな飲食店展開などを継続し、地域に目に見える形で恩返ししていく考えだ。