拠点那須工場を一層強化

 理念に掲げる「産業と環境の融合」を追求するために、新製品の開発など、那須工場にかかる期待は常に大きい。1952(昭和27)年に東京・深川で創業した有機溶剤製造販売のエキスパート。94(平成6)年に大田原市品川台工業団地に那須工場を構えた。「昨年は製造棟を新設し大幅に製造能力が上がりました。需要は拡大していますので、今後も設備投資を行い、さらに強固な拠点としていきます」と意気込みを語る。

 3年前の社長就任時に掲げた3カ年計画も最終年を迎える。「昨年9月の決算も売上高125億円と、原材料価格の影響を考慮すれば、ほぼ計画通りの成果を残せました。3カ年計画最終年の今年は売上高128億円を目指し、成就できるように全力を尽くします」と決意を示す。

 好業績をけん引しているのが、鋼構造物用塗膜剥離剤「バイオハクリX(アルコール系)、X―WB(水系)」だ。老朽化した鋼道路橋や鋼構造物は再塗装や塗り替えを行うことで耐久性が向上するが、従来の機械などを使って物理的に剥がす方法では有害物質の飛散などさまざまな問題が生じる。同社の「バイオハクリシリーズ」は、塗膜に浸透しシート状で剥離することができ「環境にも優しく、作業員、周辺の皆さんにも安全な剥離剤です。『産業と環境の融合』を掲げる当社の理念と合致した商品です」と胸を張る。さらに、近年増加している建築物の塗り替えに対応した、建築用アルコール系塗膜剥離剤「バイオハクリRE」を発売。「このREを、さらに環境に優しい水系タイプで発売するのが、今年の大きな目標です」

 那須工場は100%地元雇用で「研究部門では小山高専出身の社員も頑張っています。より地元企業として認知が広がってほしい」と、社員が地元の大田原マラソンなどに出場する際には、社名のロゴが入ったユニフォームを支給し、企業PRにも力を入れている。「より深く地域と関わりを持ち、地域とともに大きく成長できればと願っています」