「百年企業」へ最初の一歩

 昨年6月に常務から昇格し、トップとして迎える初めての新年。昨年10月の創立70周年を機に、前社長の堀川駿太郎(ほりかわしゅんたろう)会長と「百年企業を目指す」ことで心を一つにしたという。

 「今年は、そのための基礎づくりの一年です。国内、海外とも、さまざまな局面で攻めていかなければと考えています」と決意を新たにする。

 食品素材の国内トップメーカー。商材は、即席めんの粉末スープ、粉末茶、昆布やカツオエキスの和風調味料、プリンのカラメルソース、冷凍和菓子など幅広く、得意先には誰もが知る大手商品メーカーの名前がずらりと並ぶ。

 「さまざまな商品を通して、わが社は本当に多くの方々とつながっています。そういう意味では皆様がお客様であり、株主様はもちろん、全てのステークホルダーから信頼を得ることが一番大事と思っています」

 昨年は、東南アジアの市場開拓をにらみ、ベトナムに販売子会社を設立。お茶とミルクを混ぜた飲料「ラテ茶」や、同社の強みであるカラメル、スプレードライ製法による粉末食品などを市場に投入し、ブランド育成に注力していく。

 「最近の和食ブームに加え、やはり日本の製品に対する信頼感は高いと感じています。語学力のあるスタッフもそろい、今年からいよいよ本当の意味での営業活動が始まります」と力を込める。

 40年前に入社して以来、同社ひと筋に歩んできた。「私の入社した頃は、どんな会社なのか世間でよく知られていませんでした。主力商材のカラメルが黒いこともあって、営業先ではよく『うちは黒子ですから』と言っていました」と懐かしそうに振り返る。

 「でも、当時の『黒子』というのは、目立たなくても地道に、愚直に取り組んでいく縁の下の力持ちを目指すという意味でもありました。その気持ちを今も大切に持ち続け、愚直に基礎づくりに取り組んでいきます」