誇りある建築家集団に

 「多くの皆様の信頼を得て、充実した仕事をさせて頂くことができました」と昨年を振り返る。特に官公庁、医療、福祉、こども園等のプロジェクトに特化する。県障害者スポーツセンター「わかくさアリーナ」は、九州や大阪などに出向いて事例研究し、設計に取り組んだ。エルム福祉会が運営する大田原市内の「hikari no cafe」は、築120年の木造校舎を再生。訪れた人たちに心安らぐ空間を提供するとともに、障がい者が働く場所ともなっている。県マロニエ建築優良賞を受賞した。

 創業以来、マンション、店舗、医療、介護・福祉、保育園・幼稚園など、時代の要請に応えながら、さまざまな業態の建物の設計に挑戦してきた。新しい分野を手掛けるたびに、徹底的に研究し最善の提案を追求してきた。「私たちはお客様の熱い夢とビジョンを建設空間にデザインすることが仕事です。そうして実現した建物を通して、社会に貢献したいと願ってきました」。社内には「医療」「高齢者・福祉」「保育園・幼稚園施設」「官公庁公共」など八つのプロジェクトがある。社内外から人財を集め、スペシャリストの集団を形成。各業態を深く研究し、学び合うことで技術はさらに高まる。

 スタッフの「人間力」の養成には最も心を砕く。今期の年度方針の冒頭には「夢の共有、ビジョンに向けて絆を一つに」と掲げた。毎日5分間を使って、その日の〝気付き〟をノートに記し、渡邉代表がコメントを記して返す。月に一度は経営書を読み合う勉強会を開く。研修会への派遣も多い。「お客様はその建物に命を懸けています。それにお応えできない人間に設計を任せようとは思いません」。特に近年は高齢者や障がい者、子どもたちが使う施設の設計受注が増えている。「運営する方々は一様に他者へのまなざしが温かく、学ぶところが多い」。それらを吸収して誇りある建築家集団になってほしいと願う。