世代交代で新たな飛躍

 バブル崩壊やリーマンショックなどで底に沈んだ日本経済は、着実に回復しつつあるとみる。「少子高齢化などによって、全く元通りというわけにはいきませんが、それでも今、少しずつ力強くなっていると思います」。包装資材をはじめ工場向けの各種資材を取り扱う自社の実績からも、国外へシフトしていた企業が国内へ戻っていることが実感できるという。その傾向は今後さらに強まると分析している。

 そうした中、今年は数年来の課題だった「代替わり」を確実に実行する。6月の株主総会をもって現副社長の長男・友志(ともゆき)氏に社長を譲り、会長に就く予定だ。「10年間かけて準備を進め、支店長クラスはほとんど30歳代に若返りました。新社長と同年代です。現場からの積み上げがなく、いきなりトップだけが代わるのではスムーズなバトンタッチはできません。特に中小企業は、次の準備をしながら全体が変わることが重要です」

 埼玉県の鶴ヶ島営業所を支店に格上げして、全部で11支店体制になった。今後も充実を図っていく方針だが、あくまで関東1都6県を基盤に置く。「包装資材はもちろんですが、お客様のあらゆる要望に応えるというのが基本的な姿勢です。そのためにはお客様のすぐ近くにいて駆けつけられる地域密着の営業を進めなければなりません」。密度の濃い事業展開は変わらない。

 社長交替とともに創業70周年の節目の年にも当たる。父親が旧南那須町で練炭を縛る荒縄を製造したのが社の始まり。その苦労を間近に見るとともに、周囲の人に支えられてここまで来たという思いが強い。「お客様によい商品を提供し喜んでいただく。そのことを通して社会に貢献する。さらに働く人たちが幸せにならなければいけません。その結果、利益がついてくるのであって、先に利益があるのではないと思っています」。この信念は新社長にも確実に引き継がれていく。