付加価値ある印刷物提供

 めまぐるしい進化を続けるIT技術とともに、印刷業界は日々、革新が求められている。さらに社会情勢や経済状況の変化による市場の縮小化など、業界を取り巻く環境も決して楽観視はできない。しかし、そんな時代だからこそ「社員一丸となって、創業の理念でもある『お客様のために』を追い求める一年にします。印刷業界は受け身の仕事と思われがちですが、ただお客様を待つのではなく、こちらからどんどんお客様の利益になる提案をしていかなくてはなりません。生き残りを懸け、付加価値をつけていく事が大切です」と力強い。

 こうした提案型の営業の武器の一つとなるのが、子会社の広告代理店アイディ(宇都宮市宿郷2丁目)が手掛ける「マンガ広告」だ。産学連携で文星芸術大とタイアップし、企業の商品やサービス、仕事の流れなどを分かりやすく表現する。「お客様からの問い合わせも数多くいただいています」と手応えを感じている様子だ。

 「『技術屋』としてのプライドを持って、印刷物にさらなる付加価値を付けることができないかと、いつも考えています」と新たな技術の導入にも積極的だ。印刷物に凹凸を感じさせるために厚くニスを盛る加工と、金箔(きんぱく)のような箔を押しつける加工を合わせた新たな印刷技術も導入し、今後の展開に期待を寄せている。

 創業者の父正治(しょうじ)氏(現会長)の後を継ぎ社長に就任して、間もなく10年を迎えようとしている。「先代は『自分についてこい』と言って会社を広げた人。自分は社員一人一人の声を聞きながら、前に進んでいこうと思っています。社長室の扉はいつも開けっ放しにしていて、社員は立場、年齢に関係なくいつでも社長にものが言える環境を、意識してつくっています」と話す。

 今年は新たな人材確保のために新規採用にも力を入れる。「原点の『お客様のために』を実現するために、さらに会社としても力をつけていかなくてはなりません」。成長を期す一年が始まる。