「お客様に安全・安心を」

 緑豊かな梓の森工場からは、ウイスキーの「角瓶」や缶チューハイなど多彩な商品が送り出される。2016年度は前年に比べ、さらに生産量を伸ばした。生産ラインのスピードアップを図り、効率化を進めることによって生産時間を増やし、多品種生産に対応する。

 2014年に経営統合したビーム社(現ビームサントリー社)との連携も積極的に進めており、共同開発商品のジムビームハイボール缶もアイテムを増強した。

 「日米双方の技術者の協働も加速しており、交流を通じて切磋琢磨(せっさたくま)することでお互いに意識・技術両面の向上を実感している」と評価する。こうした生産体制の下、同工場は東日本の生産拠点として確実な地歩を築いている。

 今年に向けては「私たちの最大の役割は、安全・安心でおいしい商品をしっかりと生産することです。品質管理はこれまでも当然、厳しく行ってきましたが、従来にも増して細部に踏み込んで取り組みたいと考えています」。まずは不良品を一切製造しないこと。万が一の場合でも、絶対に工場の外に出さないことを徹底する。

 宇都宮餃子会とタイアップして行われた東京や大阪での宇都宮餃子祭りでは、缶チューハイの「マイナス196℃ストロングゼロ」が人気を呼んだ。「食との連動や地域連携は大切です。私たちはお客様が求めるものを生産することで応えていきたいと思います」。特にRTD(レディ・トゥ・ドリンク=開けてすぐ飲める低アルコール飲料)製品に関しては、お客様の好みが多様化している。若い人たちにもお酒の魅力を知ってもらうきっかけとなる新商品の開発にも力を入れていく方針だ。

 「工場を発展させ、雇用の安定を図ることも自分の役割」と強調。工場周辺の森の保全活動にも力を入れる。今年の10月、稼働40周年を迎える工場として、あらためて地域貢献への思いを強くする。