安全操業へ危機意識徹底

 どれだけ技術が進化しようと「安全・安心は人の手にゆだねられる」ということをかみしめる年明けとなった。同社処理工場でも自動化が進み、廃棄物の搬入などは人が直接触れることなく作業が進むが「こうしたプラントは、確立された装置でなく一つ一つがオーダーメード。万一事故が起きてしまったときの怖さをイメージし対処せねばならないんです」と肝に銘じる。

 昨年6月に、一般社団法人埼玉県環境産業振興協会の会長に就任。その後、埼玉県内では同業他社において操業中の死亡事故など不祥事が続いてしまった。自社はもちろん、産業廃棄物処理事業の健全化と振興を図ってきたが「一度こうした不祥事が起きると、業界全体の信頼が失墜してしまう。またゼロからのスタートです」と心を痛める。全社を挙げ毎朝の朝礼で危機意識の醸成を徹底しているが「何事も慣れはじめたころが怖い。これはうるさいほど言い続けなければなりません」。

 4年目に入る那須総合リサイクルセンターでは、危機管理への配慮だけでなく「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」の5S運動などを進め、基本動作を徹底している。操業開始以来、安定稼働が続き搬入業者も年々増加。これまで取引のなかった自治体や、遠くは静岡の業者まで引き取りに行く機会も増えた。

 昨年は台湾政府、全国廃棄物処理公社等連絡協議会や、環境技術を学ぶ学生など、幅広い層からの見学者が続いた。「特に若い世代に、将来必要な産業分野であることを理解してもらえていることはうれしい限り。私どもの事業にも評価が高まっていることの表れでは」とうなずく。2月にはいよいよ本社のある埼玉県松伏町の大規模な水処理センターの工事に着手する。「不要になったものから、少しでもいいものを取り出し、最終処分場へ持ち込む廃棄物を可能な限り減らすための労苦は惜しみません」と、より高い次元の循環型社会を目指して挑戦し続ける。