歴史をしのぐ未来へ歩む

 政治、経済、民族問題など世界情勢は目まぐるしく変化し、依然として不透明な状況が続いている。だからこそ、先人が歩いてきた道をしっかりと確かめ、未来への新たな一歩を踏みだす。昨年、帝京大学は創立50周年を迎えた。「50年かけて築かれた基盤を我々が上手に活用していかなければ、先人に対し失礼になります。この土台の上に新たな自分たちの層を重ねていく、『歴史をしのぐ未来へ』の挑戦が始まります」

 創立以来、自ら考え、行動し、個性を発揮できる「自分流」な人材育成と、実践を通して論理的思考を持つ「実学」に重きを置いてきた。半世紀の歩みを振り返った時「『実学』が導入された創立当初は、大変新しい試みとして注目されましたが、時がたった今あらためて見ても『実学』に古さは感じられず、むしろ今の社会に大変有効な教育であると確信しています」と力強く答える。

 「実学」とともに建学の精神である「国際性」「開放性」にもより力を入れる。海外大学との提携を進めるとともに、今年から宇都宮キャンパスなどに留学生のための寮を順次整備する。「少子化が進む日本において、日本が培ってきた技術をいかに継承していくかという課題があります。留学生にその一翼を担ってほしいという思いと、日本人の学生も、留学生との交流を通して、新たに学ぶことも多いはずです」と期待を込める。

 2017年度入試から宇都宮キャンパス限定で、入試出願前に給付型奨学金の受給者を内定する「入試出願前奨学金制度(地方創生給付奨学金)」を導入した。「栃木県とその周辺県から来る学生が多いことから、奨学金を通して地域貢献を果たしたいと考えました。また製造業だけでも、宇都宮市周辺には大手企業の研究所や高い技術力を持った中小企業が多数あり、素晴らしい学びの地となっています。より多くの学生にこの地で勉学に励んでもらい、この充実した環境を最大限に生かしてもらいたいと願っています」