グローカル大学へ飛翔

 コロンブスが新大陸を発見するまで、ヨーロッパではジブラルタル海峡が世界の果てと信じられていた。スペイン王国の紋章にはラテン語で「ネ・プルス・ウルトラ(この先はなし)」と書かれていたが、その先に新大陸が広がっていることが分かり、否定詞の「ネ」を取り「プルス・ウルトラ(さらに向こうに)」に改められたともいわれる。創設者の故上岡一嘉(かみおかかずよし)学長は、1990年の第1回卒業式において、この言葉を託し卒業生たちを“新大陸”へと送り出した。一昨年、建学100年、大学創設30年という一時代(ファーストジェネレーション)を超え、「これからのセカンド・ジェネレーションにも、求められるものは本学の理念である『プルスウルトラ』の精神です。これまでの歩みをさらに強め、この地域に根付きながらも国際的視野を持った有為な人材育成に努めます」。

 リベラル・アーツ(教養科目)を重視する方針を掲げ、経営学部、法学部、教育学部の3学部に共通するリベラル・アーツを再編し・強化した。「リベラル・アーツ教育は、大局観と行動力を身に付けさせるものです。これからは徐々に学部の壁を打ち破っていこうと考えています。その方向性を強く打ち出す一年になります」。学部を越えた英語教育にも力を入れており、海外の一流校との交流協定はノルウェーの国立ベルゲン大学やフランスのパリ大学東クレテイユ校、ハワイ大学マノア校など18大学を数える。

 「知性は行動力により強められると考え、スポーツも重視しています」との言葉通り、昨秋のプロ野球ドラフトで同大野球部員が阪神1位と西武2位で指名を受け、バスケットボールの全日本大学選手権では女子が悲願の初優勝、男子も3位と大健闘した。「これまで先達が積み重ねてきたものが大きく実を結びつつあります。グローバルな視野とローカルな行動力を持つ『グローカル大学』としての新天地をめざして、飛翔(ひしょう)し続けます」と力強く誓った。