栃木と沖縄、新たな展開

 ファーマーズ・フォレストグループは、農業や食、観光などの地域資源を総合的にプロデュースする「地域商社」の考え方を掲げ、先進的な提案を発信し続けてきた。先駆モデルとして政府の「地域しごと創生会議」で提言を実施。それを機に、政府は地域商社の全国展開を閣議決定した。現在、「まちひとしごと創生本部」とともに、全国各地で地域商社立ち上げ支援も手掛ける。「栃木県の企業として地方創生のけん引役になれることは光栄」と率直に喜ぶ。

 これまでは、道の駅などを足がかりにして、独自の市場をつくりながら縦に突き抜ける事業展開をしてきたが、今後は横への広がりを求める段階に入ったとする。昨年4月に沖縄支店を設けたのはその布石だ。2018年春には、同県内最大級の直売複合拠点施設の開業が決定している。栃木と沖縄に直営拠点を構えることで、生産時期の異なる農産物の相互産地補完や特産品等の産地間流通の推進が可能となる。物産流通だけでなく、観光文化交流も図る構えだ。

 構想はそこにとどまらない。現地市場やインバウンド市場への浸透を図ることで、その先にハブ空港を活用した東南アジア方面への輸出も展望する。沖縄をバウンドさせることで、さまざまなメリットを生み出せるという。「物流面など課題はありますが、それらの課題を突破することで、全国との産地間流通のネットワークや交流連携を生み出し、新しい流通の仕組みを創造したい」と、先へ先へとチャレンジは続く。

 今年は「道の駅 うつのみや」5周年、「ファーマーズ・フォレスト」創業10周年の節目。地元栃木での地域商社としての充実も進化させる。着地型観光の核となる「えにしトラベル」の運営、産学官や地域と連携した「大谷イチゴ」の生産も本格化。本年から始まる栃木DC、東京五輪、国体という好機に大きな期待をかけるとともに「その先に何を残すかがさらに大切」と気を引き締める。