スピード感持ち農業守る

 米国次期大統領のトランプ氏による環太平洋連携協定(TPP)離脱表明や英国のEU離脱、昨年4月に施行された改正農協法と、その後の政府の全国農業協同組合連合会(JA全農)の事業刷新や農産物の輸出競争力強化などを盛り込んだ農業改革方針「農林水産業地域の活力創造プラン」の改正関連法案の策定など、農業を取り巻く環境は激しく変化している。「先が見通せない、非常に難しいかじ取りを迫られています。目まぐるしく変わる情勢の中、スピード感を持った対応に力を入れます」

 昨年、宇都宮市平出工業団地に栃木県JAビルを建設し移転した。同ビルにはJA栃木中央会のほか、JA全農とちぎ、農林中央金庫宇都宮支店、県農業信用基金協会など農業関連11団体が入居している。「このビルに移転したことは大変なプラスとなっています。各団体の職員が顔を合わす機会も一気に増え、一体感が熟成されています。これからの時代は対応が遅れると、時代に取り残されてしまいます。お互いにすぐそばにいることで、意思決定も飛躍的に早くなりました。今後はこの優位性を生かす場面も増えてくると思います」と期待を込める。

 政府が成長戦略に掲げる農協改革は本格化し、JAグループは農家所得の向上など成果を問われている。JAグループ栃木が掲げる「創造的自己改革への挑戦」の3カ年計画もいよいよ2年目を迎える。「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」「地域の活性化」に着実に取り組むための支援に一層の力を入れる一年となる。「3年間でしっかりとした結果を出すことが求められている以上、今年はまさに正念場といえます」

 昨年発足した「県域担い手サポートセンター」も中身の充実を図る一年となる「対象となる農家の皆さんからの要望の吸い上げも終わり、いよいよそれらへの対応がスタートします。さまざまな施策を具体化させていきます」と、次代を見据え言葉にも力がこもる。