日本一のイチゴの産地である栃木県。クリスマスやお正月などイベントが多い12月に欠かせないフルーツといえばイチゴ。中でも「とちおとめ」はすっかりブランドとして日本全国に知れ渡っています。その「とちおとめ」の約4割を生産するのがJAはが野です。甘くてヘルシーな果物としても知られています。

頑張る若い人

 JAはが野いちご部会の副部会長を務める梅澤克佳(うめざわかつよし)さん(47)は20歳で実家の農業を継ぎ、結婚を機に29歳でイチゴ生産を始めました。「当時からイチゴ生産者はこの地域では多かったです。やはり少子高齢化の影響で生産者は減っていますが、若い人が頑張っています」と言います。

 イチゴの生産は6月下旬ごろから育苗を始め、9月中に育てた苗をビニールハウス内に植える「定植」という作業を行います。その後、温度管理などを慎重に行いながら、12月に出荷します。梅澤さんは粒が大きく、甘いイチゴを作ろうと、花が咲いてから収穫までの時間を長く取ります。「出荷時期は少し遅れますが、甘みと適度な酸味があって味もよくなります」

取れたてが一番

 梅澤さんにとちおとめのおいしい食べ方を聞きました。「なんといっても採れたての生をそのまま食べるのが一番です」と教えてくれました。

 12月以降、半年間は出荷やイチゴ関連のイベントなどで忙しい時期が続きます。また、田植えや稲刈りの時期と重り、忙しくなるそうです。

 梅澤さんによると、イチゴ生産で一番苦労するのは温度管理といいます。「温度管理だけは教えられたからといって簡単にできるものではありません。経験で覚えるしかないです」

 そうした苦労があるからこそ、イチゴを収穫する時の喜びは何物にも代え難いといいます。

◇◆◇ 雑学辞典 ◇◆◇

●栃木のイチゴの歴史 1968年産から49年間続けて栃木県はイチゴの収穫量日本一。県農業試験場で生まれた「とちおとめ」が最も多く生産されている。最近では果実が大きく新品種「スカイベリー」も人気。栃木のイチゴは生産量、販売金額ともに全国1位・栃木で生まれたとちおとめは全国のイチゴ作付面積の約3割を占める。

●イチゴの特性 ビタミンCの宝庫で、食物繊維も多い。カロリーはバナナなどより低い。

次代を担う/JAしおのや
手塚 徹(てづか・とおる)さん(28)

農業で若者呼び戻したい

 明治大農学部農業経済学科で学んだ後、実家の農業を継ぎ、父(多喜男さん)とともにレタス生産に取り組んできました。

 しかし、28歳の時、父が56歳で亡くなりました。最初はやっていけるかどうか不安でした。でも、周りのレタス生産者に励まされたことと、若い仲間も多かったことなどで今までやってこられたと思っています。

 小山市武井地区は県内一のレタス生産地で、東京などに出荷しています。レタスは天候などに価格が大きく左右されます。Lサイズのレタス1箱が数百円から数千円までの幅で上下します。ですが、価格が高かろうが、低かろうが安定的に生産しなくてはなりません。3年先の長期的なスパンでの生産を基本姿勢にしています。

 そうした市場動向にも注意しながら、生産にも神経を使わなくてはなりません。レタスの大敵は病害虫です。病気を予防するには小まめに管理することが必須になってきます。

 母(久枝さん)とラオスからの技能実習生ケオさん、カムハックさんの4人で生産しています。品質には自信があります。取れたてのレタスはみずみずしくておいしいのでぜひ味わってください。