暑い夏には冷ややっこに細かく刻んだミョウガを乗せて一杯、という人も多いのではないでしょうか。独特の香りが好まれ、薬味としてだけでなく、天ぷらにしてもおいしくいただけます。暑さをしのぐ一服の清涼剤のようなミョウガは夏バテにも最適です。

 八溝山などの山に囲まれた那珂川町大山田上郷。同所で15年ほど前からミョウガを生産している菊池清美さん(68)はJAなす南のミョウガ部会の前部会長として、ミョウガの栽培や後継者育成などに取り組んできました。現在も同部会員として栽培だけでなく、苗の出荷などに忙しい日々を送っています。

山間で元気に成長

 菊池さんによると、ミョウガは「土地を選ぶ」といいます。苗を植えてもその土地がミョウガの栽培に適していれば、どんどん増えていきますが、適さなければ育たないそうです。山間の傾斜地にある菊池さんのミョウガ畑では元気に育っています。菊池さんは「山に囲まれているので午前中しか日光が当たらないんです。ミョウガは一日中、日光に当たっていると、焼けてしまったり病気が出るので、それがいいのかもしれません」と話します。

マヨネーズあえで

 ミョウガには「夏ミョウガ」「秋ミョウガ」の2種類があります。「夏ミョウガ」は7月中旬から8月中旬が出荷時期です。「秋ミョウガ」は8月下旬から10月上旬に出荷されます。菊池さんは「夏ミョウガ」を作っています。

 ミョウガの株は、6月初めごろに10センチ四方の間隔で間引いていきます。すべて手作業で行います。7月中旬ごろになると、花芽が土の上に出てきます。タケノコのようなつぼみが開花する前に収穫していきます。菊池さんは2015年ごろから、ミョウガの苗も販売するようになりました。苗は12月に畑に植え、春に出荷しています。

 菊池さんにミョウガのおいしい食べ方を教えてもらいました。「細かく刻んでマヨネーズにあえるとさっぱりとして美味ですよ」。菊池さんの妻悦子さん(60)が得意なミョウガを使った料理は甘酢漬けです。近所でもおいしいと評判です。


◇◆◇ 雑学辞典 ◇◆◇

●ミョウガの歴史 「茗荷」の名前の由来は釈迦の弟子からきているといわれる。独特の香りが好まれ、また特有の紅色が目を楽しませる。香辛菜としてそば、そうめん、冷や奴などの薬味として使用されるほか、天ぷらや酢の物、みそ汁の具などでも用いられる。

●県内のミョウガ JAなす南では「夏ミョウガ」「秋ミョウガ」を栽培。鮮紅度を重視し、高品質なミョウガ作りに取り組んでいる。


次代を担う/JAしもつけ

津布楽 俊夫(つぶら・としお)さん(40)/作業効率化進めたい



 25歳の時、父(定男さん)の後継者として就農しました。15年目になります。現在は父、母(愛子さん)と3人で巨峰などを中心に生産しています。繁忙期にはパートさんを雇って作業します。

 高校を卒業後、服飾系の専門学校に通い、卒業後はアルバイトしながら、休日に家業を手伝っていましたが、長男なのでいずれは後を継ぐつもりでいました。現在は大平町ぶどう組合青壮年部に所属しています。

 1・7ヘクタールの敷地に、ビニールハウスと露地でブドウを生産しています。品種は巨峰など13種類です。年間を通じて完全に休めるのは、10月後半ぐらいになりますね。ブドウ生産で一番手間がかかるのが、摘粒という作業です。ブドウの房1つにつき、粒を50~35個に減らしていく作業です。すべて手作業で行います。一年を通じて作業しています。摘粒作業は4月から行っていき、一番の繁忙期は5月から7月にかけてです。

 ブドウは手作業が多いのでどうしても人手が必要になります。今後の目標としてはいかに作業を効率化していくかです。生産だけでなく、販売も行います。お客さんと会話しながらブドウを売っている時は楽しいですね。