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2017とちぎ防災マスター育成講座 [第1回] 栃木県の防災対策の現状と危機管理について学び、災害に備えよう

[第1回]栃木県の防災対策の現状と危機管理について学び、災害に備えよう

第1部
「栃木県の防災対策等について」
 講師 栃木県県民生活部危機管理課 課長 北條 俊明さん
第2部
「災害と危機管理」
講師 作新学院大学 経営学部准教授 山下 裕介さん
第3部
「防災士の役割+身近でできる防災対策」
講師 NPO法人栃木県防災士会 理事長 稲葉 茂さん

災害対策の基本は「自助」「互助」「共助」「公助」、特に自助が大切

 昨年度好評だった「とちぎ防災マスター育成講座」が、今年もスタートしました。第1回目の講座が開催されたのは、8月5日(土)。ニューみくら(宇都宮市)に、県内各市町から40名の受講生が集い、13時から16時半まで3時間半の講義を受講しました。

 オリエンテーションの後の主催者挨拶では、下野新聞社常務取締役の飛田博通が「最近は、これまでになかったような気象による災害が発生しています。今後も大雨などによる災害は増えていくと予想されます」と危機感を表し、「防災マスターとしていざというときに生かせる知識を修得し、皆さんがお住まいの各地域に広げてください」と受講者に呼び掛けました。

 続いて行われた第1部の講義は、栃木県県民生活部危機管理課の北條課長による「栃木県の防災対策等について」。茂木水害(昭和61年)、那須水害(平成10年)、芳賀地区の竜巻災害(平成24年)をはじめ、大きな被害を被った東日本大震災(平成23年)、関東・東北豪雨災害(平成27年)といった県内で起きた過去の災害を振り返り、「以前は栃木県は災害が少ない県と言われていましたが、最近は局地的な気象災害が頻発しており、いつ、どこで災害が起きてもおかしくない状況です。気が抜けません」と話し、栃木県の防災施策の基本となる2つの柱「災害に強いとちぎづくり条例」「栃木県地域防災計画」について詳しく説明をしました。特に災害に強いとちぎづくり条例の基本理念となる「自助」「互助」「共助」「公助」それぞれの違いを解説し、「行政も最大限できることに取り組もうと考えていますが、地域の防災力を高めることが大切です。皆さんがリーダーとなり地域防災に努めてください」と、各地域における防災対策推進を要請しました。

 第2部は、作新学院大学経営学部准教授の山下講師による「災害と危機管理」の講義です。山下講師は、CSRや企業のリスクマネジメント等の経営学を専門とする講師ならではの視点で、災害への対応準備として必要な地域共同体のリスクマネジメントを分析。「リスクマネジメントにおいて重要なのは、情報と価値観の共有です。東日本大震災が発生した際、市内の小中学生ほぼ全員が津波の難を逃れた“釜石の奇跡”が話題となりましたが、この奇跡も、全員が同じように情報を受け取り、同じように行動した結果です。自主防災組織の運営にあたっては、情報と価値観の共有を心掛けてください」とまとめました。

 最後の第3部は、「防災士の役割+身近でできる防災対策」をテーマに、NPO法人栃木県防災士会の稲葉理事長が実技を交えた講義を行いました。座学では、防災士制度や、自助を軸とした平常時からの備えの重要性等と共に、オリジナルの格言「防災は防妻なり」と、家庭内の備えの大切さを強調。また、最近の動きとして作新学院大学の防災士養成研修講座カリキュラムを紹介。「県内の大学で防災士の資格取得が可能となりました。ぜひ女性の皆さんも挑戦してください」と呼び掛けました。

 また、実技ではビニールのゴミ袋や新聞紙といった身近な物を使った防災グッズの作り方を伝授。雨合羽にもなる防塞着や、腕を骨折した際に用いる三角巾づくりに受講者全員が取り組みました。さらに、いざという時に役立つ段ボール製簡易トイレの作り方を紹介しました。


受講者インタビュー

高根沢町在住 小野口 弘さん

 東日本大震災以降、全国でさまざまな災害が相次いでいます。災害が少ないと言われる栃木県でも昨年は洪水災害が発生するなど、今後何が起こるか分かりません。地域の防災・減災を真剣に考え、講座で学んだ知識を地域に広げていこうと思います。

小山市在住 海野 将子さん

 私は現在、看護師を目指して大学で看護を学んでいます。特に災害などの緊急時の医療について関心があり、東日本大震災発生後にはボランティア活動も経験しました。その時に痛感したのは、基礎的な知識を身につけておくことが大切だということです。講座では、災害時に生かせるような知識を一つでも多く身につけたいと思っています。

宇都宮市在住 K・Tさん

 新聞で防災マスター育成講座の受講者募集の記事を見て、受講しようかどうか、かなり迷いました。特別支援学校で教職に就いているので、毎年避難訓練は経験しています。しかし、本当にその訓練で、いざ災害が発生したときに対応できるのかという不安が常に頭にありました。この講座で災害に向けた備えを学び、改善できることを実行したい…そんな思いで、受講を決意しました。