8代喜連川恵氏坐像(龍興寺蔵)

 さくら市ミュージアムの第95回企画展「さくら市の歴史と文化 喜連川(きつれがわ)のお殿さま」(下野新聞社など後援)が25日、開幕する。

 喜連川氏は室町幕府を開いた足利尊氏(あしかがたかうじ)、鎌倉公方足利基氏(もとうじ)の流れをくみ、江戸時代の喜連川家は13代聡氏(としうじ)まで続いた。

 豊臣秀吉(とよとみひでよし)との関わりから、足利国朝(くにとも)が喜連川の地を与えられて喜連川家が誕生し、知行が5千石ながら10万石の大名に匹敵する家格を与えられた。参勤交代や諸役の免除など、さまざまな面から例外的な扱いを受けた。

 喜連川家は名君、賢君が出て、城下・宿場の整備や御用堀の開削、新田開発、藩校の整備などさまざまな取り組みがなされた。8代恵氏(やすうじ)や天保期に藩改革を進めた10代熙氏(ひろうじ)のように、小説のモデルになるような人材を輩出している。

 今回の出展作品は、尊氏坐像(ざぞう)のほか秀吉の朱印状、6代茂氏(しげうじ)の「御細工霊鷹(れいよう)」、8代恵氏坐像、10代熙氏の書、12代縄氏(つぐうじ)の「紙本淡彩 人物図」など。

 さくら市ミュージアム副館長の小竹弘則(こたけひろのり)さんは「足利氏の発祥と武家としての終着点は栃木県内にある。喜連川氏はその由緒と格式を守り、領内の発展に意を用いてきた」と解説する。