「サケ ディプロマ」になった小林酒造の高橋さん(左)と相良酒造の相良さん

 【小山・栃木】一般社団法人「日本ソムリエ協会」が本年度から始めた日本酒の知識に関するに認定試験「SAKE(サケ) DIPLOMA(ディプロマ)」に「小林酒造」(小山市卒島(そしま))の従業員高橋友里(たかはしゆり)さん(25)と、「相良酒造」(栃木市岩舟町静)の杜氏(とうじ)相良沙奈恵(さがらさなえ)さん(28)が合格した。それぞれ仕事の合間を縫って勉強しクリアした。2人はこれからディプロマとして日本酒業界を活気づけ、日本の食文化の向上やPRに努める。

 高橋さんは2014年に入社。酒造りなどを経て現在は事務関係に携わる。「会社に恩返ししたい」と受験を決意した。

 同協会のセミナーに半年間参加するなどして勉強を続けた。「過去の問題集もなく、どんな問題が出るか分からない。孤独との戦いだった」と打ち明ける。

 同社女性チームのリーダーも務める高橋さん。「認定は後輩のモチベーションにもつながる」と語り、「今後はディプロマとして日本酒と合う料理を紹介するなど、客と自社の『鳳凰美田(ほうおうびでん)』をつなげていきたい」と活躍を誓った。

 一方、相良さんは「すごくドキドキしたが、受かって良かった」とほっとした表情を浮かべた。

 会社の後継ぎを決意したのは06年。跡取りを予定していた兄明徳(あきのり)さん(33)が交通事故で車椅子生活に。当時高校3年生だった相良さんに葛藤もあったが、「兄を少しでも手伝いたい」。大学卒業後、群馬県内の酒類会社での修業などを経て14年に杜氏になった。

 今回は「視野を広げたい」と受験。「これまでは酒蔵を継ぐことしか頭になかった。自分が造った日本酒が海外でも飲まれるんだと、発想の転換にもなった」と振り返る。