送検される手塚通容疑者=5日午前8時10分、鹿沼署(画像は一部加工しています)

 宇都宮市西刑部町の知的障害者支援施設「ビ・ブライト」であった傷害事件で、内部資料を廃棄したとして証拠隠滅容疑で県警に逮捕された同施設を運営する社会福祉法人「瑞宝会」職員で県警OBの同市陽南2丁目、手塚通(てづかとおる)容疑者(69)ら3容疑者が、宇都宮南署員が4月に同施設で任意の事情聴取を行った当日に資料を廃棄していたことが5日、捜査関係者への取材で分かった。県警は捜査を恐れて証拠隠滅を図った可能性もあるとみて調べている。

 3容疑者の逮捕容疑は共謀し4月15日にあった傷害事件の証拠と認められる文書を同18日ごろ、施設内で廃棄した疑い。捜査関係者によると、入所者男性(28)に大けがをさせたとして傷害罪で起訴された同市石井町、同法人職員松本亜希子(まつもとあきこ)被告(25)らの暴行を目撃した職員の報告書などを処分したという。

 捜査関係者と同法人によると、3容疑者は傷害事件があった4月15日の翌16日に内部調査を開始。17日に松本被告の聞き取りを行い暴行の事実を把握。同日中に松本被告から反省文の提出を受けたという。

 その後、男性の家族から相談された署員が18日、施設を訪れ手塚容疑者が立ち会い防犯カメラの映像などを確認した。事件前後の映像が残っておらず署員が「隠蔽(いんぺい)じゃないか」と指摘。同じ日、手塚容疑者が職員に資料の処分を指示したという。

 また、手塚容疑者は宇都宮南署の任意聴取に「入所者同士のけんかだった」と説明。職員には無料通信アプリ「LINE(ライン)」の事件に関する会話履歴を削除するよう指示もしていたとみられる。

 県警は5日、証拠隠滅容疑で手塚容疑者と大田原市末広3丁目、同法人職員斎藤博之(さいとうひろゆき)(58)と、宇都宮市南大通り2丁目、傷害事件当時の同施設長斎藤健輔(さいとうけんすけ)(56)の3容疑者を送検した。手塚、斎藤博両容疑者は警部補で県警退職後、同法人の内部調査を担う部署に所属していた。