生後1カ月前後の幼齢な犬猫の販売に、獣医師の97%が反対していることが14日までに、日本小動物獣医師会が行ったアンケート結果から分かった。幼齢段階での売買は、性格形成や健康面に悪影響を及ぼすとの指摘がある。ことしは動物愛護管理法見直しが予定されており、改正案に幼齢犬猫の売買規制を盛り込むかどうかが焦点の一つ。アンケート結果は国会論議にも影響を与えそうだ。一方、県内販売業者は「幼齢販売には需要がある。現行通り、業者に任せるべきだ」と法規制の動きに反発している。
同会は小動物を診療する獣医師と看護師の全国組織。アンケートは昨年末に配布し、今月13日までに会員獣医師約4500人の17%に当たる761人から回答を得た。
生後30〜45日の幼齢な犬猫の販売については、97%に当たる738人が「悪い」と回答。「分からない」が14人、「良い」は9人にとどまった。
「親から引き離す日齢が早過ぎるための悪影響」があるかどうかの問いには、99%の751人が「ある」と回答。具体的に考えられる影響として(1)社会化期が足りないため、攻撃性や恐怖心、警戒心が強いなど性格形成に問題がある(2)体力的、免疫的に未熟で病気になりやすい−などが挙がった。
親から引き離す日齢は最低何日が望ましいかについては、60日が371人と最も多く、90日の103人、50日の84人と続き、平均は63・5日だった。
同会の副会長を務める宇都宮市中戸祭1丁目の後藤愛犬病院の矢部眞人院長(64)は「小さければ小さいほど問題。幼い犬猫の販売は飼育上のトラブルを招きやすく、結果的に殺処分を助長する」と指摘する。
生後何日から犬や猫を販売できるか、現行法に規制はなく、各業者に判断が任されている。
犬の血統を証明、登録する犬種団体の県代表を務める同市田野町のペットショップ「犬の店クロサワ」の黒沢和也店長(70)によると、売れ筋は35〜50日。「より小さい犬や猫を求める客のニーズに応えなければ経営が成り立たない」と話す。
アンケート結果については「性格形成の問題が指摘されているが、業者側だけでなく、飼い主のしつけや育て方の問題も大きい」としている。