ダム事業の一時凍結で、水道事業に関心が集まる中、下野新聞社は20日までに、県内市町に対し、水道料金に関するアンケート調査を行った。1カ月当たり20立方メートル使用した場合、最も高いのは那珂川町で3990円。逆に最も安いのは佐野市の1920円で、2・1倍の差があった。前回、下野新聞社が県の調査を基に算出した1998年の3・2倍に比べると、格差は縮まった。
「安くできるなら安くしたいが、一般会計も苦しく繰り入れできない」。那珂川町の担当者は困惑気味に語った。
同町の水道料金が高いのは、地形的な要因が大きいという。山間部のため、水を送るポンプなどの施設費用が掛かる。さらに人口密度が低く、水道管の敷設などでコストが割高になる。担当者は「東京から引っ越して来た人からは、水道料金が高いと言われることもある」と話した。
次いで高いのが那須烏山市と塩谷町の3759円。那須烏山市は「施設整備に多額の費用を要しているが、給水人口が少ないため、使用水量が伸びず、給水単価を引き上げている」。塩谷町は「集落が点在し、配水管の延長が長いため」と答えた。
水道事業は原則として自治体が行うため、地域の状況によって料金設定はまちまちだ。浄水場の建設や水道管敷設などの設備投資や維持管理費に応じて料金が異なるほか、ダムなどに水利権を確保する場合、参画費用が影響する。
一方、水道料金が安い自治体は、地下水を利用する自治体が多いが、いずれも経営は厳しいようだ。1920円と県内で最も安い佐野市の担当者は「地下水を利用し、地理的条件にも恵まれているため」と回答したが、「2008年度は赤字決算となったため、料金改定について模索している」。次いで安い足利市も「地下水(伏流水)が豊富で経費が抑えられているが、今後、老朽化した施設や配水管などの更新で建設改良費が増える。料金収入の減少も見込まれ、ますます厳しい財政状況が予想される」と答えた。