岩舟町の針谷育造前町長の解職請求(リコール)成立に伴う県内初の出直し町長選は27日、投票が行われ、即日開票の結果、「佐野市との早期合併」を掲げた前町議茂呂幸司氏(53)=無所属=が初当選した。合併問題を争点にした新人2人の戦いは、リコールを推進した住民団体の支援も受け、佐野派がリコールの住民投票に続き連勝した。「諮問機関を設け、再考する」とした社会福祉法人理事長岩崎俊雄氏(62)とは約500票差。投票率は74・66%で、前回(2000年)の76・57%を1・91ポイント下回った。
茂呂氏は休止中の佐野市との法定合併協議会(法定協)の再開を公約に掲げており、今後早い時期に同市との合併協議が再開する見通し。
茂呂氏は、前町長のリコール運動を推進した佐野派町議らの要請で、解職成立直後の8月11日に立候補を表明。22日の告示日前までに町内ほぼ全戸を回り、「昨年夏の合併先を問う住民投票とリコール成立で民意は既に出ている。佐野市との法定協を再開したい」と訴えて支持を集めた。
岩崎氏は9月1日に立候補を正式表明。「合併はもう一度町民で考えていきたい」と、早期合併に慎重な姿勢を示す一方、福祉の経験を生かしたまちづくりを訴えていた。
栃木地区との合併推進派や自立派など、主に地元鷲巣の支持を受け、出遅れを挽回しようと追い上げたが及ばなかった。
同町静の事務所で茂呂氏は「一つの方向を出してほしいという町民の思いを感じた。混迷が続いた町にも、ひと区切り付いたと思う。今後は休止中の法定協再開を10月の議会以降佐野市に申し入れ、合併に向け十分な協議を積んでいきたい」と喜びを語った。
一方岩崎氏は「私の不徳の致すところ。おわび申し上げる。誠に申し訳ない」と深々と頭を下げ、無念さをにじませた。