強打作新を完封した白鴎足利の仁見=清原球場

 仲間の目に映る背番号「10」はひときわ大きく見えたに違いない。

 昨夏から県内無敗を誇る王者・作新との決勝で、白鴎足利の右腕・仁見颯人が今大会初先発、初完封の大仕事。「同じ高校生。絶対に勝つという強い気持ちでマウンドに立った」と胸を張った。

 初回から2三振を奪う上々の立ち上がり。緩いカーブでカウントを稼ぎ、「手首の強化で回転数が増した」という切れのある直球を決め球に使った。

 昨秋県大会はエースナンバーだった。だが、先発した準決勝で涙をのんだ。第3代表として臨んだ地元開催の関東大会。背番号1は本格左腕の北浦竜次(きたうらりゅうじ)の元に渡った。

 自分に足りないものは何なのか。自問自答を繰り返し、野手からの信頼だと自覚した。冬場は率先して走り込んだ。177センチ、89キロ。ひと冬越して下半身が安定し、与四球は1。「後ろで見ていても頼もしかった」。左翼を守った北浦も認めるピッチングで、ナインの信頼を取り戻した。