1月のワールドカップ。3位の小野塚(手前)と君島トレーナー=アメリカコロラド州スノーマススキー場

 9日開幕の平昌(ピョンチャン)五輪に、那須塩原市出身の鍼灸(しんきゅう)師君島保裕(きみしまやすひろ)さん(46)が、フリースタイルスキー女子ハーフパイプの小野塚彩那(おのづかあやな)(29)=石内丸山スキークラブ=のトレーナーとして同行する。長野、ソチに続き3度目の五輪参加。ソチ五輪では小野塚が銅メダルを獲得したが、「一番じゃないとつまらない」と、君島さんの思いは熱い。

 那須塩原市出身の君島さんは現在、都内で鍼灸治療院を営む。日光高(現・日光明峰高)時代はアルペンスキーで活躍する一方、右膝を手術。はり治療を受けた経験から、拓大卒業後は現役を引退し、専門学校に通った。

 小野塚との出会いは小野塚が大学生の頃。大会会場で君島さんが捻挫を治療し、コンディショニングトレーニングを行ったことをきっかけに、ソチに同行した。

 帰国後は専属トレーナーとなり、食事のバランスや疲労度を見ながら練習のスケジュールを立てた。「けがをした時、病院に行った方がいいのか、治療できるのか。その後の練習プログラムまで選手が質問しても答えられるよう」に心掛けたといい、「信頼に対して精いっぱいやっている。どちらかが手抜きをしたら成り立たない関係」と強調する。

 昨年12月、アメリカで行われたワールドカップ(W杯)第2戦予選で小野塚は転倒し脳振とうを起こした。そんな緊急事態にも「選手、コーチ、トレーナーで連携して対処できた」。そして1月のW杯では3位に輝き、金メダルの期待が一気に膨らんだ。現在も「どの段階でどの強度のトレーニングをするのかディスカッションし、毎日連絡を取っている」と余念がない。

 平昌ではフリースタイルスキー男子エアリアルの田原直哉(たばらなおや)(37)=ミルキーウェイ=のケアも行う。2006年に体操競技から転向した田原に対し、君島さんは体操選手のトレーナーを務めた経験もあり、「田原のことは大学生のときから知っている」という。