闘う気持ちは選手と一緒だ。リンク栃木ブレックスのヘッドアスレチックトレーナー水野彰宏さん(38)。テーピングやマッサージ、栄養指導など細かなケアで選手のベストパフォーマンスを引き出し、快進撃を裏方として支えている。
埼玉県出身。30歳までクラブチームなどでバスケットボールに打ち込んだ。自身が腰の椎間板ヘルニアを患った経験から、27歳から本格的にトレーナーとして技術を磨いた。チーム発足と同時に加わり、練習前のテーピングやストレッチなどを担当。試合後にも1人10分から1時間かけてマッサージし、選手に応じたケアを施す。
予防には万全を期すが、けがと隣り合わせの毎日は「気が休まらない」。特に今季は、田臥勇太と安斎竜三の主力ガード2人のけがからスタート。超音波や電気療法などもまじえ選手のけがと根気強く付き合った。
セミファイナル2日前にはエース川村卓也が練習中に腰を痛め、物理療法を施しながらチームドクターやコーチらと起用法を検討。苦渋の決断で初戦を11分の出場に止めた。
「たいがいの選手は痛くても言わないし、当然試合に出たがる。空気を読むのも大切な仕事」。ファイナルを前に選手の疲労はピークに達しているが「時間をかけてしっかりケアする」。
ファイナルの相手は3連覇を狙うアイシン。「けがなど最悪のケースも想定し万全の準備を進めていく」。悲願の日本一へ、今季を締めくくる大仕事が始まる。