【那珂川】「日本で最も美しい村」連合加盟の小砂(こいさご)地区のスギ林で、神奈川県出身の東京芸大大学院1年高山瑞(たかやまみどり)さん(23)がスギの木を利用した巨大な抽象彫刻のレリーフ作りに励んでいる。スギ林では4年前にも武蔵野美大生が都内を歩く人々の姿を木に彫刻しており、芸術家による小砂を舞台にした創作活動が定着しつつある。

 高山さんは連日、町内の元保育園内に泊まり込み、住民ら交流しながら制作に励んでいる。作品は町内で4月29日に始まる「花の風まつり」で公開される。

 「カンカン、コンコン」。小砂の里山にキツツキのような音がこだまする。

 「キツツキさんの仕事が始まった」。川崎市内の自宅を離れ、2月中旬から元保育園内に寝泊まりしながら彫刻をする高山さんを、地元の人々は親しみを込めてそう呼ぶ。

 4年前に小砂で始まった「KEAT小砂環境芸術祭」で、大学の先輩の作品を見たのが創作活動のきっかけ。木などの抽象彫刻を専攻していた高山さんは、知人の勧めもあって小砂に来ることを決めた。昨年から視察に入り、作品のイメージを膨らませた。