【真岡】市内で木彫り工房を営む芝野守さん(77)=中郷=が23日、荒町の愛宕神社にイノシシを彫り込んだケヤキのついたてを奉納した。完成まで1カ月を要した力作で、市内の神社などへの奉納は4カ所目という。独学で木像などを制作している芝野さんは「年を取っても、誰に教わらなくてもできるということを知ってもらえたら」と話してる。
奉納されたついたては縦70センチ、横65センチ、厚さ7センチほど。イノシシが同神社のお使いであることから、図柄として選んだという。
芝野さんの手法は、彫る図柄を同じ大きさであらかじめ紙に描くというもの。「描くことで彫り上がりのイメージがわく。いきなり彫ると一部分だけ大きくなったりしてバランスが崩れる」ためだ。今回はイノシシらしい荒々しさを表現するのに気を使ったという。
芝野さんは東京都内のバス会社を1993年に定年退職後、木のぬくもりに魅せられ木彫りの世界へ。キャリアは15年になる。2003年には大前神社にも恵比寿と大黒像1対を奉納している。
「出来上がった物を見てもらえれば本望。これからも健康を維持しながら続けていきたいですね」と芝野さん。一方で「まだ満足のいくものはできませんが、持っている力で精いっぱい作っています」と目指す先はまだ遠い様子だ。
この日は神事に続きついたての除幕が行われ、芝野さんには感謝状が贈られた。同神社を管理する地元・荒町2区の日下田勝男区長(66)は「たいへんありがたいこと。大切に保存していきたいですね」と話していた。