相続未登記などで全国的に所有者がわからない不動産が増え、公共事業や税徴収などに支障が出ている問題を受けて、宇都宮市は10日までに、2018年度から市内にある所有者不明不動産の全容把握に向けた調査を始める方針を固めた。これまで十分に把握していなかった市外在住の所有者や相続人の確認作業にも乗り出すといい、県内では先進的な取り組みになりそうだ。

 市はこれまで、各事業の際に必要に応じて不動産の所有者や相続人の調査を実施している。ただ、市内に住民登録がない対象者の場合、居住先の住民票を請求するなどして調べないと実態の確認ができない。このため、市外在住者については特定や確認が不十分で、市全体でどの程度の所有者不明不動産が存在するか、把握できていなかった。

 そこで、18年度は市外在住者についても本格的な調査を始める。具体的には、30年以上にわたって所有権が異動していなかったり、異動年月日が不明だったりする土地家屋のうち、市外在住者が所有する物件を選び出し、リストを作成。その上で、登記簿上の所有者の住民票や相続人調査のための戸籍を請求するなどして情報を収集し、整理していくという。

 作業には専従の非常勤職員があたる。事業費として約200万円が18年度市予算案に盛り込まれるとみられる。