大字名「七井」の由来の一つとされる湧水「瀧の井」

 【益子】町は、地域の隠れた史跡や風習などに光を当てる「ましこ世間遺産」に11件を選び、16日に認定式を行う。大字名「七井」の由来になった二つの井戸や「芳賀富士」と呼ばれる大平山、真岡鉄道の橋などだ。近く町ホームページにマップをアップするなどしてPR、住民同士や町外との交流などを促す。

 町は5~7月、「当たり前すぎて見過ごされているものがあるのではないか」と町内の自治会などから世間遺産の候補を募った。住民や町文化財審議委員らによる実行委員会が8月、申請された11件の認定を決めた。基準は、地域で愛され継承されてきたものなどだ。

 七井の由来となった「瀧の井 蟹澤(がにさわ)の井」は稲毛田台地の下に位置し、湧水によって形づくられたとされている。地元の田中歴史愛好会が周辺環境整備に当たり、10月14日に真岡鉄道七井駅前で開かれる「前土祭(まえひじさい)」では資料などを展示する。

 芳賀富士は、標高272メートルの低山ながら富士山を思わせる形で知られる。小学校の遠足や花見で親しまれ、大平の芳賀富士同士会が登山道などを整えている。

 益子の「真岡鉄道小貝川橋梁(きょうりょう)」(約43メートル)は1894年に英国の鉄鋼会社で造られ、橋の上部が開放された「ポニーワーレントラス」の国内最古とされる。鉄道草創期の息吹を今に伝える歴史遺産だ。