県内のがん患者で病気を理由に退職した人のうち「職場から指示があった」と答えた割合が21・9%に上ったことが、19日までに県健康増進課がまとめた「がん患者等の就労に関するアンケート」で分かった。「職場に居づらくなった」と答えた人も6・3%おり、会社側の圧力で退職を余儀なくされた人がいる実態が浮き彫りになった。同課は「がん罹患(りかん)後の就労継続に対する職場の理解が必要」と分析している。

 アンケートは2016年9~11月に県内のがん患者(がん経験者含む)や医療機関、企業・団体などを対象に初めて実施した。回答数はがん患者183人(男性76人、女性107人)、医療機関15施設、企業・団体365事業所だった。

 がんと診断された時に働いていた人の割合は86・9%で、診断後に退職した32人に複数回答で理由を聞いたところ「治療・療養に専念」が53・1%で最も多く「体力面で困難と判断」が28・1%で続いた。「職場からの指示」は3番目、「職場に居づらくなった」は6番目に多かった。

 がん患者全員に治療と仕事の両立に必要なことを聞いたところ、「職場の理解」が77・0%で最多。「休みが取りやすい」が71・0%、「勤務時間や勤務日数を変更できる」が65・6%と続いた。がん患者が働きやすい職場環境を求める声が多く、自由記述では「治療費を要するので仕事と両立しないと不安」という切実な意見もあった。