宇都宮市や芳賀町が全線新設による次世代型路面電車(LRT)事業を進める中、既存鉄軌道のLRT化や結節機能の強化、LRTの新規導入などについて具体的に「整備」または「計画策定」に取り組む主な自治体は両市町を含め全国19に上ることが5日までに、国土交通省と当該自治体への取材で分かった。行政が軌道を整備し、運行は民間という「上下分離方式」に関する法律や国の補助制度も後押ししているとみられ、車中心から公共交通に目を向けた新たなまちづくりの動きが広がりつつある。

 既存鉄道の活用で国内初の本格的LRTシステムが導入された富山市では、市内を走る路面電車もLRT化・環状線化された。富山駅を挟み南北別々に走行しているが、現在は同駅で結節させる事業が進められている。

 福井市ではえちぜん鉄道、福井鉄道に国内最大級(30メートル)の新型低床車両(LRV)が導入され、低床ホームの整備や電停(停留場)のバリアフリー化が進められた。また相互直通運転を実現し、市役所前電停や田原町駅周辺の整備に取り組んでいる。

 こうした取り組みの背景には、過度な車依存による公共交通の衰退や中心市街地の魅力喪失、進展する人口減少・超高齢社会といった課題への対応がある。