お墓の掃除、代行します-。墓地に足を運ぶことが難しい高齢者や遠方に移住した人に代わって、清掃や墓参りを行うサービス事業を大田原市社会福祉協議会が4月から始めた。高齢化や人口減が進む中で、地方の墓地の維持管理は課題の一つ。新事業は、ひきこもりや障害などの理由で仕事に就いていない人に清掃を担ってもらうことで、墓地問題解決と就労支援との“一石二鳥”を狙う。社協が取り組むのは県内初と同社協。市はふるさと納税の返礼品としてもサービスを選べるようにする考えだ。

 事業の対象は市内の墓が対象で、市内に墓があれば市外在住者も利用できる。申し込みがあると有料で作業担当者を派遣し、作業後には写真を撮って依頼者に報告する流れ。

 作業を担当するのは、生活困窮者自立支援事業により、仕事や健康、金銭面などの相談支援を行っている対象者ら。引きこもりやコミュニケーションが苦手といった問題を抱え、一般企業への就職が難しい人に、本格的就労へのステップとして墓地清掃を紹介する。

 墓地内の除草やごみの清掃、手作業による墓石の水拭きで1回3500円(1基当たり3・3平方メートル以下)。面積や墓石の数に応じて料金が変わる。生花のお供えは別途1500円で受け付け、別料金で故人の生前の嗜好品(しこうひん)なども供えてもらえる。