2005年12月、日光市(旧今市市)大沢小1年だった吉田有希(よしだゆき)ちゃん=当時(7)=が殺害された今市事件の控訴審で、東京高検が従来の主張の追加として、起訴内容の殺害日時と場所を大幅に広げる異例の訴因変更を東京高裁に請求したことが11日、関係者への取材で分かった。殺害の日時、場所は控訴審の争点の一つで検察、弁護側の主張は対立。検察側は控訴審の経過を踏まえ、従来の主張のままでは有罪立証が困難だと判断したとみられる。

 殺人罪に問われているのは鹿沼市西沢町、無職勝又拓哉(かつまたたくや)被告(35)。宇都宮地裁の裁判員裁判で無期懲役判決を受け控訴中。捜査段階で殺害を「自白」したがその後、無罪主張している。

 検察側は自白を基に、遺体発見場所の茨城県常陸大宮市の林道で05年12月2日午前4時ごろ、ナイフで女児の胸を多数回突き刺し殺害したとして起訴。関係者によると、検察側は10日付で、この起訴内容を維持した上で、予備的に殺害日時や場所の範囲を広げる訴因の追加を請求したという。

 殺害場所を「栃木県か茨城県内とその周辺」と広範囲に広げ、日時は女児が下校途中に同級生と別れた時間を起点に「05年12月1日午後2時38分ごろから同2日午前4時ごろ」とし、約13時間の幅を持たせた。

 これを受け弁護側は意見書を提出する方針。その後、高裁が訴因変更を認めるか判断する。