高校山岳部の安全登山をテーマに意見交換したパネルディスカッション=12日午前、千葉県南房総市、大房岬少年自然の家

 那須町で春山安全登山講習会中に大田原高の生徒と教員の計8人が死亡した雪崩事故を受け、開催地を本県から千葉県南房総市に変更した第61回関東高校登山大会は最終日の12日、積雪期の「安全登山」をテーマに国内の山岳関係者らがパネルディスカッションを行った。本県を含む8都県の山岳部員、顧問ら約320人は、ディスカッションなど安全登山を学ぶ研修を盛り込んだ大会を通じ、事故防止の誓いを新たにした。

 パネルディスカッションで、国内山岳界の重鎮の一人、日本山岳・スポーツクライミング協会の神崎忠男(かんざきただお)前会長は高校山岳部に求められる安全対策について「人々が山に登るのは、能力の高みや達成感を味わうため。安全を突き詰めると登らなければいいという考えに行き着くが、達成感を味わうための登山に必要なことは何かを考えていくことが大切では」と話した。

 雪上訓練などの指導に当たる蛭田伸一(ひるたしんいち)同協会常務理事は「登山で最も大切なのは生活技術。降雪時も無風の場所を見つけテントを張り、隊を立て直して登山を再開すればいい」と助言。非営利団体「日本ヒマラヤン・アドベンチャー・トラスト」の坂上光恵(さかがみみつえ)理事は「私の仲間も何人も命を落としている。山は楽しいことばかりでないと肝に銘じてほしい」と訴えた。