難聴児の早期発見、早期療養を訴えた新田医師の講演=宇都宮市内

 乳幼児保健講習会(県医師会主催)が宇都宮市の護国会館で開かれ、済生会宇都宮病院耳鼻咽喉科診療科長の新田清一(しんでんせいいち)医師が「難聴児の早期発見・早期療育の重要性について」をテーマに講演した。

 難聴児は千人に1~2人いるといわれ、先天性疾患の中で最も頻度が高い。新田医師によると、音声言語の獲得には正常な聴覚が必要不可欠で、脳が成熟する3歳までが極めて重要になるという。

 2000年ごろから出生早期に聴覚検査を行う新生児聴覚スクリーニング(新スク)が行われるようになり、難聴児の早期発見が可能になった。費用は医療機関によるが、5千円ほど。本県では新スク開始以降、0~1歳時の発見が急増した。

 重度難聴の場合、1歳~1歳半ごろに人工内耳手術を受けることで、正常な言語発達が望める。ただし、健聴者と同じように聞こえるわけではなく訓練が必要で、「言葉をたくさん入れるため、親による家庭での教育が最も大切」と新田医師。

 中等度難聴児は健診での見逃しや経過観察となることがあり、コミュニケーションに問題が出たり、授業の内容が難しくなると聞き取りにくさから学力低下が起きることがある。補聴器の装用で改善が望めるという。