県内の障害者福祉施設で2012年10月~15年度末の間、職員による利用者への身体的虐待が5件あったことが12日、県障害福祉課への取材で分かった。宇都宮市内の知的障害者支援施設の入所者男性(28)は腰の骨を折るなどの重傷を負ったが、同程度のけがをした事案はなかったという。

 12年10月施行の障害者虐待防止法に基づき、県は毎年度、知的障害者支援施設を含む障害者福祉施設での身体的、性的、心理的虐待事案などをまとめている。

 身体的虐待件数は12年度(10月~13年3月)1件、13年度1件、14年度0件、15年度3件。同課はけがの程度など個別の状況を「公表できない」としている。

 知的障害者の家族らでつくる「県手をつなぐ育成会」の小島幸子(こじまこうこ)会長(54)は事件が起きた施設、法人の管理態勢を問題視し「被害者の苦しみを思うと許せない。障害のある子を持つ親として胸がつぶれる思い」と憤る一方、「どこの事業所でも起こり得る」として、全県的に再発防止に取り組む必要性を訴えている。