今年4月までに介護保険から切り離され、市区町村事業に移行した軽度の要介護者向けサービスに関し、共同通信が18日までにまとめた全国の自治体対象アンケートで、県内25市町のうち68%の17市町が「運営に苦慮している」と回答した。全国では回答した1575自治体の45%が同様に答えた。ボランティアら担い手を確保できていないことが主な理由で、地域住民が支え合う仕組みづくりの難しさが浮かび上がった。

 7段階ある要介護度のうち、軽い「要支援1、2」の人向け訪問介護と通所介護(デイサービス)は保険給付からはずれ、2015年度以降は「総合事業」として、市区町村が提供するようになった。中重度者向けサービスに重点を置きたい政府は「要介護1、2」についても移行を検討しているが、これには県内市町の80%に当たる20市町が反対。全国でも60%超が反対した。

 事業の運営に「苦労している」と回答した県内市町は足利、栃木など17市町。「順調」は那須烏山市のみ。「どちらともいえない」は宇都宮、鹿沼など7市町。全国の市区町村では「苦労している」45・0%、「順調」27・4%、「どちらともいえない」27・7%。

 サービスは介護事業所だけでなく、住民団体なども提供できるが、苦労している理由(複数回答)として「新たな担い手の確保が難しい」を挙げた自治体が県内、全国ともに最も多かった。次いで「運営のノウハウがない」、「そもそも、市町村に移行させたことに無理がある」の順だった。

 要介護1、2向けサービスの移行について、県内で「反対」は20市町で大半を占めた。「どちらともいえない」は5市町。「賛成」はなかった。全国では1562自治体のうち「反対」は63・7%、「どちらともいえない」35・1%、「賛成」1・2%。

 反対の理由は「要支援1、2向け事業の検証が先」が県内、全国ともに過半数を占めた。