「夢のゲーム」のアイデアが優秀賞に選ばれた帝京大大学院の大塚さん(左)と小川講師

 【宇都宮】帝京大大学院理工学研究科(豊郷台1丁目)の博士前期課程1年大塚誠也(おおつかせいや)さん(22)が考案した「消滅危機言語の保存を目指すゲーム」がこのほど、公益財団法人中山隼雄(なかやまはやお)科学技術文化財団が主催する本年度の「社会を変える『夢のゲーム』」研究アイデア募集で、約230件の中から優秀賞に選ばれた。大塚さんは「世界中の言語を保護するきっかけになれば」と喜んでいる。

 海外旅行が趣味の大塚さん。これまでにタイやカンボジア、台湾などを訪れ、少数の話者しかいない一部地域の言語が消滅しつつあることを知った。調べると、世界に約6千~7千あるとされる言語のうち、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の報告では約2500が消滅の危機にあった。

 国内も例外ではなく、アイヌ語や宮古語などが指定されている。「消えてしまうのは悲しい」。ゲームサイエンスを研究している同大の小川充洋(おがわみつひろ)講師(48)の指導を仰ぎ、約1カ月かけてアイデアを練った。

 想定したのは、インターネット上で複数人が同じ世界を冒険する「多人数参加型ロールプレイングゲーム」。例えば仮想世界の村の武器屋が消滅危機言語で商品を売り買いし、プレーヤーは意味を調べたり、チャット機能で会話をしたりして物語を進める。音声や文字データの記録もできる。