自社製ドローンを手にする五百部社長=鹿沼市

 小型無人機ドローンを製造する五百部商事(宇都宮市西川田2丁目、五百部達也(いよべたつや)社長)は7日までに、膨大なデータを解析して規則性や関係性を自ら見つけ出す「ディープラーニング」の人工知能(AI)技術を使ったドローンを作製した。災害救助や生物調査などへの活用が期待される。既に、今月下旬に広島県警が同県内で実施する雪山救助訓練で採用されることが決まっている。

 同社は鹿沼市内に工場を構え、さまざまなニーズに対応したドローンの生産や機体のカスタマイズ、フライト教育などを手掛ける。2016年の台風10号による災害に際し、岩手県内で水没した建物の被災状況調査に協力し、国土交通省から功労者表彰を受けた。大手電機メーカーの依頼で、映写機とバルーンを組み合わせた宣伝用ドローンを製造した実績もある。

 今回、ドローンに搭載するのは、カメラで撮影した画像から生体の識別ができるシステム。数万枚のデータを事前に学習させることで、撮影したデータを基に、リアルタイムで被写体が動物か人間かなどを見分けることができるという。可視光カメラのほか、赤外線カメラにも対応する。

 災害現場での活用が見込まれ、広島県警からの依頼で、今月下旬に行われる雪山救助の訓練に同社のドローンが採用されることになった。五百部社長は「一面が白い視界の中での捜索は、人間では集中力が続かずに対象を見逃してしまう。AIではそれがない」と有用性を強調する。