腐食して根元から倒れたソメイヨシノの跡。後方で咲き誇るソメイヨシノも樹齢40~50年になる=4月上旬、宇都宮市西川田4丁目

 県内各地のお花見スポットでソメイヨシノの高齢化が進み、植え替えの時期を一気に迎え始めている。多くは戦後の公園整備に合わせて植えられ、一般的に「寿命」とされる樹齢60年に迫っているためだ。中には既に腐食したり、倒れたりしたケースもある。それぞれのスポットで植え替え作業が進んでいるが、簡単には作業を行えない公園があり、将来的に花見が十分楽しめなくなるのではないかとの懸念も出ている。

 4月上旬、花見客が目立つ宇都宮市の県総合運動公園には約400本のソメイヨシノが並ぶ。幹が太く立派な枝ぶりのものが多いが、一部には樹勢の衰えも目に付く。「ここ5年間は枯れたり、病気になったりする桜が多い。2本は幹が腐り根元から倒れた」と管理事務所の担当者は漏らす。

 同公園のソメイヨシノの大半は1980年の「栃の葉国体」前後に植えられた。樹齢は40~50年で、間もなく一般的に寿命とされる60年を迎える。

 県は同所で総合スポーツゾーン整備を進めており、それに合わせ2016年度から老いた桜を伐採し、若い桜を植え始めた。県は「総合スポーツゾーン整備と、桜の“世代交代”の時期がうまく重なった」と説明。18年度までに計約400本を植えるという。

 植え替えは各地で進んでいる。大田原市の龍城公園は約280本のソメイヨシノがあり、その多くが樹齢60~70年。市は現在、幹に穴が空くなどした古いソメイヨシノを伐採し、住民らから寄付を受けた桜の苗木を「後継樹」として園内に約80本植えて育てている。市の担当者は「倒木などで花見に来た人に迷惑を掛けられない」と強調した。