複製の除幕式に臨む岡部市長(右)ら関係者

 【佐野】上羽田町の龍江院(大沢光法(おおさわこうほう)住職)が所有する国指定重要文化財「木造エラスムス立像」の複製(高さ1・35メートル)が完成し、18日に村上町の市吾妻地区公民館でお披露目された。市内の有志らでつくる「秘宝エラスムス立像に学ぶ会」(荒井修(あらいおさむ)代表)が市出身の彫刻家笹川(ささがわ)むもんさん(63)に制作を依頼し、実物同様のレプリカができた。岡部正英(おかべまさひで)市長は「市の宝物が一つ増えた。山城と共に、歴史ロマンを市内外の人たちに感じてほしい」と期待している。

 立像は1598年、オランダから東洋に向け出発した船団の1隻リーフデ号の船尾像。船には「青い目の侍」として知られるウイリアム・アダムス(三浦按針(みうらあんじん))が乗船しており、1600年に現在の大分県に漂着。さまざまな経緯で龍江院に安置された。1920年に考古学者によって明らかになり、現在は東京国立博物館に寄託されている。

 複製は立像を顕彰しようと発足した学ぶ会が寄付を募り、赤坂町出身の笹川さん=富山県南砺(なんと)市=に依頼。笹川さんは今年2月からクスノキを用いて制作を開始し、さまざまな角度から写された写真など膨大な資料を参考に木造立像の再現に努め10月に完成した。

 複製は19日から龍江院本堂で一般公開されるほか、25日は「全国山城サミットin佐野」の会場である市文化会館に特別展示される。