選手に指示を出す矢板中央の高橋健二監督=6日午後、埼玉スタジアム

 初の決勝進出こそ逃したが、最高成績に並ぶ3位に輝いた矢板中央。就任24年目の高橋健二(たかはしけんじ)監督(49)は「最後まで諦めず、素晴らしい舞台で素晴らしい相手と粘り強く戦った」と選手たちをたたえた。

 同校監督に就任したのは1994年。「当時は県北で勝てるチームがなく、自分がつくり上げたかった」。だが、現実は厳しかった。全国選手権に初出場を決めた2004年までは「能力のあるいい選手を勝たせてあげられなかった」。

 モットーは堅守速攻ながらも、ブラジルから留学生を迎え、パスワークやドリブルなど攻撃にこだわり「勝利ばかり追い求めていた」。帝京高サッカー部で指揮を執った小沼貞雄(こぬまさだお)さんと出会い、「守備や高校サッカーの大切さを学んだ」。

 今チームは県新人戦、関東大会県予選、全国高校総体県予選で無冠。「自信を失い、指導者としてもぶれていた」とつらい日々を思い出す。それでも、ひたむきにチームをまとめる稲見哲行(いなみてつゆき)主将をはじめ、一生懸命に頑張る教え子たちと「全国に行きたい」という気持ちがあふれた。そして、たどり着いたのが原点の「堅守速攻」だった。