写真集を自費出版した太田さん

 【宇都宮】交通事故の影響で車椅子生活を送る竹下町、アマチュアカメラマン太田実(おおたみのる)さん(68)が今月上旬、写真集を自費出版した。躍動感あふれる里山の野鳥や、身近な自然などを捉えた作品147点を収めた。定年退職を機に約8年間、ほぼ毎日撮影を続けたという。「自分を支えてくれた周囲に恩返しをしたい」「ハンディを持つ人たちの励みにつながれば」との思いから、発表することにした。作品の展示会も予定されている。

 タイトルは「Close-up 車いすカメラマンのField Note」(税込み2100円)。変型A4判で84ページ。

 毎日のように自家用車で大谷地区や芳賀、市貝町などの里山に出掛け、カワセミやサシバといった野鳥やニホンリスなど小動物、美しい自然を撮影した。

 ほかのカメラマンとは違い、未舗装路を自由に動き回って、最適な撮影位置を探すことは困難。車中からの撮影がほとんどだ。「いい写真を撮りたい」というより、「自然の中で生きる喜びを感じる」ことが目的だったため、空振りばかりでも苦にはならなかった。

 そんな「無欲さ」で何時間も滞在していると、動物の方から近づいてくることもある。「自然と一体となり、仲間になったおかげ」だという。

 大田原市福原のふれあいの丘自然観察館で22日から、作品64点が展示される。