3万7千人を集めた山姥切国広展

 足利市通2丁目の市立美術館で2日まで開かれた国重要文化財の刀「山姥(やまんば)切国広(ぎりくにひろ)」展の来場者数は、1カ月間で延べ3万7820人に上った。同館の2015年度入館者数約2万5千人の1・5倍もの人が殺到。人気ゲームとのコラボや会員制交流サイト「ツイッター」をフル活用した情報提供、官民一体での取り組みが成果につながったとみられる。

 「また足利に行きたい」「足利の人や展示を許可した人への感謝で涙が出る」-。終了から2週間以上がたっても、ツイッター上には展示会に関する投稿が続いている。1日の平均来場者数は約1300人。47都道府県全てと海外からも人が集まった。

 山姥切国広は、刀工堀川国広(ほりかわくにひろ)が1590年に当時の足利領主長尾顕長(ながおあきなが)の依頼で作刀した。山姥切をはじめ刀剣を擬人化したキャラクターを集めて敵と戦うオンラインゲーム「刀剣乱舞」とのコラボが決まったこともあり、大きな話題を呼んでいた。

 ただ、市教委文化課主幹の片柳孝夫(かたやなぎたかお)さん(52)は「ブームに迎合した展示にはしたくなかった」と話す。

 パンフレットでは、国広と足利との深いつながりや、山姥切が作られた歴史的背景を説明。アンケートでは、展示の満足度で「非常に良い」とした割合が81・9%に上った。

 市はツイッターで待ち時間や市内の天候などをこまめに発信。当初は並んで待ってもらったが、要望に応じて整理券配布に切り替えるなど柔軟な対応も見せた。

 こうした官民の一連の取り組みはツイッター上で「神対応」と評判になった。