JA全農とちぎ(谷田部直久(やたべなおひさ)本部長)は本年度、イチゴの年収量(10アール当たり)を県平均の約2倍の8トンを目指す実証事業「いちごゆめファーム」に乗り出した。真岡市砂ケ原に実証用のパイプハウスを7月に整備し、高い収量実績を誇る優良生産者の協力を得て、安定多収の生産技術の各種データを収集する。その技術をパッケージ化し、安定収益が見込める独自の営農モデルとして普及させ、イチゴ販売額日本一の維持拡大を目指す。

 2017年産イチゴの県内販売額は237億5千万円と23年連続日本一の見込みとなる中、10アール当たりの収量は県平均4・2トン(16年産ベース)。高齢化に伴う生産者や栽培面積の減少が課題で、販売額の維持拡大には新規参入者を増やす一方、収量を上げる技術普及が不可欠となっている。

 実証事業では、とちおとめを10月から翌年6月まで収穫する「超早出し」型で、初期投資を抑制できる普及型の土耕・夜冷栽培に関するデータを集める。県農業試験場の先端施設でも収量増を研究しているが、今回は一般生産者にすぐ普及できるよう、生産者に多く取り入れられている設備を組み合わせるという。

 整備する施設は、一般型パイプハウス(幅6メートル、長さ85メートル)4棟で、栽培面積計20アール。冬場の温度低下を防ぐウォーターカーテン、夏秋に株元の温度を制御するクラウン冷却、自動換気などの機器を備えるほか、温度・湿度・照度・CO2濃度をICT(情報通信技術)システムで管理する。